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2016.11.15
知らなかった!?オリゴの話
最近「腸活」がちょっとしたブームですよね。
皆さんやってます?腸活。
お腹を元気にする方法は色々ありますが、その中で必ず出てくる代表的な素材が「オリゴ糖」。
オリゴ糖といえばお腹に良いものというのが共通で知られていることですが、オリゴ糖には約20種類もあって、それぞれ特徴が違うので、目的に合わせて適切なものを選んだ方がいいんですよね~。
という訳でオリゴ糖のお話しのはじまりはじまり。
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【そもそも「オリゴ糖」ってなに?】
オリゴとはギリシャ語で「少し」の意味で、母乳の研究から発見されました。
腸内環境を整える効果を持つ素材として多くの食品に使用されています。
【オリゴ糖の種類】
オリゴ糖は約20種類あり、小腸などで吸収されてしまう"消化性"のものと消化されずに大腸まで届く"難消化性"のものがあります。オリゴ糖の特性としては難消化性の方が多くみられます。
効果の差はありますが、「腸内細菌のバランスを良くし、腸内環境を整える」所はすべてのオリゴ糖共通です。
○≪難消化性≫フラクトオリゴ糖
アスパラ、にんにく、サトウキビ、玉ねぎ、ゴボウなどに少量含まれるオリゴ糖。腸の環境を整えるのに最適のもの。オリゴ糖シロップなどで販売されている。食物繊維の含有量が様々なタイプがあり注意が必要。
○≪難消化性≫ガラクトオリゴ糖
母乳に含まれるオリゴ糖。乳糖をアルカリ処理して作られる。「乳」由来の動物性オリゴ糖なので人によってはアレルギー反応が出ることもあります。
○≪難消化性≫乳果オリゴ糖
サトウキビから作られる"ショ糖"と牛乳に含まれる"乳糖"を原料に酵素によって作られるオリゴ糖。下痢を起こしにくく甘みが強いのが特徴。
○≪難消化性≫キシロオリゴ糖
トウモロコシやタケノコの食物繊維から作られるオリゴ糖。少量で効果が得られやすいのが特徴。
○≪難消化性≫ラフィノース
砂糖ダイコンから作られるオリゴ糖。整腸作用や免疫力アップ、アレルギー等の緩和に役立ちます。医療用や乳児用粉ミルクに使用されています。砂糖ダイコンの最近の収穫量が少ないため価格が高めなのが難点です。
○≪消化性≫イソマルトオリゴ糖
安価なオリゴ糖シロップとして利用されます。消化性のため腸には届きにくいですが、虫歯になりにくく、また熱や酸に強いので料理に使いやすいのが特長です。防腐作用があるので保存性を高めるのに役立ちます。
○≪消化性≫大豆オリゴ糖
大豆たんぱく質を使用した後の残りから作られます。人の消化酵素で分解されにくいので少量で効果が得られやすいのが特長です。
【オリゴ糖の効果】
①腸内環境を整える
主に難消化性のものは大腸まで届いてビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌のエサになります善玉菌がオリゴ糖をエサにして乳酸や酢酸などの酸性物質を作ります。悪玉菌は酸性に弱いので自然と善玉菌が多くなります。
②便秘を改善
善玉菌が作り出した酸は腸のぜん動運動を活性化させます。1日3g程度のオリゴ糖を2週間摂取し続けると善玉菌が数倍になるそうです。便秘解消にはフラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノースが効果的と言われています。
③赤ちゃんにも安心
オリゴ糖と似たような甘味料ではちみつがありますが、はちみつは1歳未満の乳児には与えてはいけないとされています。これは100℃にしても死滅しないボツリヌス菌という毒性を持った菌が微量に混ざっていることがあり、その菌にとって腸内細菌が未発達の赤ちゃんの腸内環境は繁殖しやすい環境だからなのです。
オリゴ糖はそうした心配が一切なく、また虫歯にもなりにくいため赤ちゃんやお子様のお腹の環境を整えるために安心の甘味料なのです。ただ、市販されているオリゴ糖には大腸まで届きにくい"イソマルトオリゴ糖"が中心の物や砂糖やブドウ糖を配合したものも販売されているので注意が必要です。
④動脈硬化の予防
オリゴ糖によって善玉菌が増えると血中の善玉コレステロールが増えます。善玉コレステロールは余分なコレステロールや中性脂肪を減らすことに役立ちます。大豆オリゴ糖やフラクトオリゴ糖が効果的と言われています。
⑤血糖値を上がりにくくする
難消化性オリゴ糖の場合、体内で消化されにくいので血糖値の上昇を抑える働きがありますので、砂糖の代わりに使うと効果的です。ガラクトオリゴ糖やフラクトオリゴ糖が血糖値対策として支持されることが多いようです。
⑥ダイエットにおススメ
オリゴ糖はブドウ糖や砂糖に比べて低カロリー。排毒効果も相まって、ダイエットにおススメ食材といえます。基本的には砂糖がティースプーン一杯で4kcalに対し、オリゴは半分以下の2kcalです。ただ、オリゴ糖の種類によっては砂糖と同じカロリーの物もあるので注意が必要です。フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖がダイエットには効果的とされています。
⑦美肌効果
肌は内臓の鏡、特に腸の汚れや弱りはそのまま肌に信号として現れます。便秘をすると腸内で異常発酵でガスが発生したり食物中の老廃物がそのまま吸収され、血液を汚してしまいます。活性酸素も余分に発生し、老化が進んでしまいます。悪玉菌も増殖して毒素を作ります。オリゴ糖によって腸内環境が保たれると、汚れや老化の原因の排出が進み、肌がきれいになってくるのです。
⑧アトピーやアレルギーの予防・軽減
アトピーや花粉症などのアレルギー反応は、腸にある免疫機能が低下したり正常に働かなくなって間違った指令がでることで、自分で自分の体を攻撃してしまう現象。オリゴ糖によって腸内環境を整えるだけでなく、腸の動きを活発にして体温を上げるのに役立ちます。ラフィノースが特に効果的とされています。
⑨虫歯になりにくい
オリゴ糖には「低う蝕性」という特長があります。虫歯の原因となる菌のエサになりにくいのです。ラフィノース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が虫歯になりにくいオリゴ糖として知られています。
⑩ミネラルの吸収促進
お酢と同様、オリゴ糖も食物中のカルシウム等のミネラル吸収を助けてくれます。腸内のビフィズス菌等の善玉菌が増えることで骨粗しょう症の予防につながることもわかっています。とくにフラクトオリゴ糖がミネラル吸収を助けるといわれています。
【効果的な摂り方】
オリゴ糖を効果的に摂るタイミングは「食事中」。他の食品と同時に取ることで腸まで届きやすくなるそうです。寝る前に摂ってから寝ると翌朝のお通じが良くなるという方も多いようです。
【相性の良い食材】
一般的にはヨーグルトが良いとされていますが、最近の腸内細菌研究や食事療法を実践している方々からの報告によると、特に日本人にはヨーグルトなどの「動物性」「乳"脂肪"」を含むものよりも漬物やみそ、納豆などの発酵食品の方が腸に合っているそうです。納豆にはオリゴ糖がすでに含まれています。
ヨーグルトなどの中の乳酸菌が生きて腸まで届くのが良いとされていた時期もありましたが、最近は生きているときにつくった「生成物質」の方が私たちのお腹の菌にとっては大事であることが指摘されています。
玉ねぎ、ゴボウなどの根菜類やネギなどの野菜、果物にはオリゴ糖が含まれており、特に加熱することで効果的に吸収できるようになります。
お酢と一緒に混ぜて薄めてドリンクにしたり、紅茶やホットドリンクに混ぜたり、料理に砂糖の替わりに使用したりと用途は様々。
お腹を元気にするパートナーとして、オリゴ糖を活用してみましょう。